箱根の名門ホテルである富士屋ホテルは、本館・西洋館・花御殿・フォレストウイングという4つの宿泊棟で構成されており、それぞれが異なる個性を持っています。
どの棟に宿泊すればよいのか迷われる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、各棟の建築的特徴や雰囲気、設備面の違いを詳しく解説し、旅行の目的やご希望に応じた部屋選びのポイントをご紹介します。
歴史的建築の趣を重視される方、快適性や眺望を優先される方、それぞれに最適な選択肢が見つかるはずです。
部屋選びのポイントは「雰囲気」か「快適性」か

富士屋ホテルで部屋を選ぶ際の最大のポイントは、建物の歴史的雰囲気を優先するか、設備の快適性や眺望を優先するかという点にあります。
クラシックな雰囲気を重視される場合は本館・西洋館・花御殿が適しており、眺望や現代的な設備を求められる場合はフォレストウイングが向いています。
富士屋ホテルの4つの宿泊棟は、それぞれ建築年代や設計思想が異なるため、客室の雰囲気も大きく異なります。
全室に箱根・宮ノ下の天然温泉が引かれているという共通点はありますが、建物の個性はそれぞれはっきりしています。
4つの宿泊棟の基本情報と向いている方
各棟の基本的な特徴を把握することで、ご自身の希望に合った選択がしやすくなります。
本館の特徴
本館は明治24年に建築された富士屋ホテルの象徴的な建物で、全12室の客室があります。
洋風を基調に和風意匠を加えた特異な建物とされており、唐破風屋根の玄関ポーチや左右対称の外観が特徴です。
文化遺産としての価値も高く、富士屋ホテルらしさを最も強く感じられる棟といえます。
まず「富士屋ホテルに泊まる」という体験を重視される方、伝統や歴史を大切にされる方に特におすすめです。
西洋館の特徴
西洋館は昭和35年に建造された比較的新しい建物で、全21室の客室を有しています。
明治期洋風建築の典型的な意匠を残しつつ、ヨーロピアン調の気品ある雰囲気が魅力とされます。
一部の客室では再現された桃色の壁や猫足バスタブなど、意匠面での配慮が施されているとの紹介もあります。
クラシカルでありながら整った印象を求められる方、落ち着いた洋館の雰囲気を楽しみたい方に適しています。
花御殿の特徴
花御殿は全40室を擁し、客室ごとに花の名前が付けられているという特徴があります。
多彩な間取りと装飾のバリエーションがあり、棟としての個性が非常に強い建物です。
花モチーフのインテリアやルームキーなど、細部まで統一された世界観が楽しめます。
部屋の物語性や遊び心を重視される方、同じホテル内でも異なる客室の表情を味わいたい方におすすめです。
フォレストウイングの特徴
フォレストウイングは敷地内の高台に位置し、全47室の客室があります。
自然や箱根登山鉄道を望める部屋があり、館内唯一の半露天風呂を備えたモダンなスイートも用意されています。
比較的新しく現代的な設備が整っているため、快適性を重視される方に向いています。
景色を楽しみたい方、静かな環境を求められる方、機能性を重視される方に最適です。
各棟が選ばれる理由とは
それぞれの棟には、特定のニーズに応える明確な理由があります。
本館が選ばれる理由
本館を選ばれる最大の理由は、富士屋ホテルの歴史と伝統を最も色濃く体感できる点にあります。
明治時代の建築様式を今に伝える客室では、和洋折衷の独特な雰囲気に包まれることができます。
歴史的建築物としての価値を重視される方、クラシックホテルの本来の姿を求められる方にとって、本館は唯一無二の選択肢となります。
ただし、歴史的建築ゆえに最新ホテルのような均質さよりも趣が優先される面があることは認識しておく必要があります。
西洋館が選ばれる理由
西洋館は、クラシカルな雰囲気と一定の整った環境のバランスが取れている点が魅力です。
洋館らしい上品な雰囲気を保ちながら、昭和期の建築ということもあり本館よりは現代的な要素も感じられます。
歴史的な趣は大切にしたいが、あまりに古い設備は避けたいという方にとって、ちょうど良い折衷案となり得ます。
花御殿が選ばれる理由
花御殿の最大の魅力は、部屋ごとの個性と装飾の豊かさにあります。
同じ棟でも客室によって間取りや内装が異なるため、リピーターの方でも異なる体験を楽しめます。
花の名前が付けられた客室という設定は、記念日や特別な旅行の思い出をより印象深くする要素となります。
富士屋ホテルらしい細やかな意匠を堪能したい方、部屋選び自体を楽しみたい方に適しています。
フォレストウイングが選ばれる理由
フォレストウイングは、眺望の良さと現代的な快適性を両立している点で選ばれています。
高台に位置するため、周囲の自然や箱根登山鉄道を眺められる客室があり、静かな環境が確保されています。
また、設備面でも比較的新しく、温泉や設備面での満足度を重視される方にとって安心できる選択肢です。
歴史的建築よりも実用性や快適性を優先される方、景色を楽しむ滞在を希望される方におすすめです。
目的別の具体的な選び方
旅行の目的や同行者によって、最適な棟は変わってきます。
初めての富士屋ホテル宿泊の場合
初めて富士屋ホテルに宿泊される場合は、本館が最もおすすめです。
富士屋ホテルの歴史と空気感を最も強く感じられるため、「富士屋ホテルらしさ」を体験するには最適な選択となります。
本館に宿泊することで、このホテルが多くの文化人や著名人に愛されてきた理由を肌で感じることができるでしょう。
記念日や特別な旅行の場合
記念日や特別な旅行であれば、花御殿か、眺望の良いフォレストウイングのスイートルームが適しています。
花御殿は客室ごとの個性が強く、花の名前というロマンティックな設定が記念日の雰囲気を高めてくれます。
一方、フォレストウイングのスイートは半露天風呂付きの部屋もあり、プライベート感の高い贅沢な時間を過ごせます。
快適性重視の場合
快適性や機能性を最優先される場合は、迷わずフォレストウイングを選ぶとよいでしょう。
比較的新しい建物であるため設備が整っており、現代的なホテルに慣れている方でも違和感なく過ごせます。
歴史的建築特有の不便さを避けたい方、年配の方やお子様連れの方にも安心です。
クラシックホテル愛好家の場合
クラシックホテルが好きで建築や意匠を楽しみたい方には、本館、西洋館、花御殿のいずれかがおすすめです。
それぞれ異なる時代の建築様式を体験できるため、複数回訪れて棟を変えて宿泊するという楽しみ方も可能です。
建築や歴史に関心がある方にとって、各棟の違いを比較すること自体が大きな魅力となります。
棟選びで失敗しないための確認ポイント
実際に予約する前に、いくつかのポイントを確認しておくことで、より満足度の高い滞在となります。
優先順位を明確にする
まず、何を最も重視するのかを明確にすることが大切です。
歴史的雰囲気、眺望、快適性、部屋の広さ、予算など、複数の要素の中で優先順位をつけることで、選択がしやすくなります。
すべての条件を満たす完璧な部屋は存在しないため、何を優先するかを決めることが重要です。
公式サイトで詳細を確認する
各棟の詳しい情報や客室の写真は、公式サイトで確認できます。
棟ごとに歴史、意匠、眺望、間取りが明確に分かれていることが強調されているため、事前に確認しておくことをおすすめします。
気になる客室があれば、予約時に希望を伝えることも可能な場合があります。
季節や天候も考慮する
フォレストウイングのような眺望重視の部屋を選ぶ場合、訪問する季節や天候によって見える景色が変わることも考慮すべきです。
紅葉の季節や晴天時には素晴らしい眺望が期待できますが、雨天や冬季には景色が限られる可能性もあります。
一方、本館や西洋館などは天候に左右されにくい魅力があるといえます。
富士屋ホテルの部屋選びのまとめ
富士屋ホテルの4つの宿泊棟は、それぞれ明確な個性を持っています。
本館は明治24年築の歴史的建築で、富士屋ホテルの伝統を最も強く感じられる棟です。
西洋館はヨーロピアン調の気品ある雰囲気と、比較的整った環境のバランスが魅力です。
花御殿は客室ごとの個性と装飾の豊かさが特徴で、部屋選び自体を楽しめます。
フォレストウイングは高台からの眺望と現代的な快適性を両立しています。
初めての宿泊なら本館、クラシックで上品な洋室なら西洋館、特別感や部屋ごとの差を楽しむなら花御殿、快適性と眺望ならフォレストウイングという選び方が基本となります。
ご自身の旅行の目的や優先したい要素を明確にすることで、最適な棟を選ぶことができるでしょう。
箱根の自然に囲まれた富士屋ホテルでは、どの棟を選んでも天然温泉と歴史ある空間での特別な時間を過ごすことができます。
ぜひご自身に合った棟を選んで、富士屋ホテルならではの滞在を満喫されてください。